はっぴぃ ほぉえばぁ いち

ザーッと強い雨が降っている。
暗い路地裏を、疲れた体にむち打って必死に駆け抜ける。
その少女の足を動かしているのは紛れもない恐怖なのだろう。

「おい!!!あっちだ!!」
聞きたくもない声がしっかりと耳に入ってきた。
息を切らしながら、小さな体を包み込む薄手の布を握りしめる。
「見つけたぞ!!!」
銃を構えた男が少女の目の前に現れる。
少女は慌てて身を翻し、一つ手前の路地に入り込む。
「待て!!」
パンッと銃声が響いた。
男には確かな腕があるのだろう。
少女の足に弾がかする。
「っ!!?」
声にならない悲鳴をあげ、少女は雨で濡れて冷たい地面にへたり込んだ。
「大丈夫だよ。抵抗しなければ、これ以上痛い目にはあわなくてすむ」
一人、二人と集まってきた奴らの中から言葉がもれた。

本当に??痛い思い・・・なんて・・・しなくてすむ??

ーーーーーーうそだ。

地面に横になったまま動けない少女は、この状況で涙一つこぼれないのが不思議でしかたがなかった。

ーーーーーーわたしは、きっとしあわせになんてなれないんだね

ぼんやりとそう考える。

ーーーーーーううん、なっちゃいけないんだ

もう、少女の瞳に希望という火はともっていなかった。

テーマ : 鋼の錬金術師 - ジャンル : アニメ・コミック

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